編集幹事、ばんざいです。

 まず最初に、COMIC ZIN通販において、指定日に対する遅延やそれに関する連絡が無い点など、不満の声が上がっているようです。
 これに関しては確かに書店として対応不備なので、こちらからも改善を申し入れます。
 具体的には納期が確約出来ない場合は予めその旨を告知していただく、という形になるかと思います。
 実際、商業誌でも人気の高い作品の注文ページには下記のような注意が入れられております。

> ■ご購入のお客様への注意事項
> ・多くのご注文が集中した場合、日時指定のサービスにつきまして、
> ご対応できない可能性がございますこと、あらかじめご了承ください。

 予定日を過ぎても届かなければ「本当に注文したものが届くのか?」という不安が生じて当然であり、逆にはじめから「申し訳ありませんが届くまでお待ち下さい」と言われれば、ご納得いただくしかありません。
 問題なのは告知であり、時間が掛ることに関しては致し方のない事とご了承いただけると幸いです。

「もっと早く対応出来る書店に委託してほしい」というご意見もあろうかと思います。
 結論から申せばCOMIC ZIN専売であるからこそ、ロングライダースは比較的安定供給出来ている、と自負しております。

 注文が殺到した場合、遅延が発生するのはどこでも同じです。
 同人、商業関係なく、です。

 大手通販サイトでさえ、限定生産品を予約注文したにもかかわらず、
後になって「商品が確保出来なかった為、キャンセル」といわれる事さえ珍しくありません。
 一時的に殺到する注文に対応する為にシステムや人員を大幅に増強する事は現実的ではありませんし、
 仮に行ったら増大するコストは小売価格に跳ね返る事になります。

 ロングライダースは一部限定販売を例外として、書店委託は通販も含めCOMIC ZIN専売となっております。
 理由は極めてシンプル。
 漫画でもイラスト集ですらもない、テキストメインの自転車同人誌という、
極めてマイナーで隙間分野な本を、大量に在庫して下さる書店は他にないからです。
この「大量に」というのがポイント。

 この際ですから具体的な数字を明かしますと、Vol.3.0に関しては初版1500部(!)を引き受けていただいております。

 Vol.3.0は背巾13.15mm――つまり、平積みすると単純計算で高さ1.3mのタワーが15本、一冊約515gなので総重量770kg以上にもなります。
 倉庫のスペース負担だけでも大変なものです。
 これだけ引き受けていただけるからこそ、欲しい方に行き渡るだけの量を印刷することが出来ています。

 複数の書店に分散して委託したらどうか?

 仮に、300部ずつ5社に委託したとします(委託書店の数もボリュームもありえませんが、仮に)。
 各社、複数の実店舗と通販分を分けて在庫する事になります。
 そして一斉に販売開始したとして、その受注量は各社各店舗、相当なばらつきがある筈です。
 A社はa店に○部、b店在庫切れ、通販部○部、B社a店在庫切れ、b店○部、通販在庫切れ――といった感じに。
 どの店舗、あるいはどこの通販なら在庫があるのか、発注する読者側は大変な労力を払ってチェックする必要に迫られます。
 店舗にはあるが通販分は無い、という事態もあるでしょう。
 店舗と通販の在庫を融通させるか否かは各社の方針によるでしょうし、融通する書店でも反映させるには時間が掛かります。

 そしてA・B・C・D・E社各2店舗にはまだ少し、例えば10部ずつ在庫があり、しかし通販分在庫はない、となった場合。
 合計100部は在庫として存在するにもかかわらず、通販で欲しい人の手には渡りません。
 在庫はあるのですから、各社とも再発注は無いでしょう。
 そうなると委託先がないので、通常は絶版となります。

 このあたり、同人より商業ムックの方がよりドライで、実にあっさり絶版を余儀なくされます。
 在庫はあるので増刷は掛からず、しかし欲しい人の手には渡らない。
 市中(市場)在庫で検索していただければ、より詳しい事がわかるかと思います。
 中途半端に在庫が複数の会社、複数の店舗に分散するほど、入手性は逆に悪くなる事もある、という事です。
 特にロングライダースの場合、既刊含め既に五冊刊行されている為、在庫の分散はより一層問題となります。
 五冊全部欲しいという人は、複数の会社の在庫を探し、労力と送料を余分に使うことになります。

 これに対しCOMIC ZIN専売の場合。
 実店舗は秋葉原、新宿の二店舗。
 通販も新宿店が管理しており、在庫の把握は容易です。
 しかも、受注殺到時にはリアルタイム、徹夜で在庫状況を監視。通販の在庫が足りなくなれば店舗分を即座に回すなどの対応をしていただいております。
 一時的に「購入不可」ステータスになってもすぐに復旧する事があるのはその為です。
 店舗間、通販含め流動的かつ一元的に在庫管理していただいている為、在庫を無駄にせず、サークルとしては預けて任せきりに出来る安心感があります。
(通常、書店委託は一定期間を過ぎると返本されるのです)

 しかも、欠品すれば再発注も頂いております。
 どれだけ継続して動くか判らない本に対し、実に挑戦的な販売戦略です。
 おかげで自ら在庫を抱えること無く何度も増刷に踏み切ることが出来、一年以上前の本まで含め、既刊全てを供給し続ける事が出来ています。

 そして絶版にしない事で、オークションや中古ショップでの価格高騰を抑え、転売目的の買い占めを防いでいる事も、入手の容易さに貢献しています。
 既刊含め在庫の把握、発注が容易になっている筈です。

 結果的にCOMIC ZIN専売だからこそ安く、早く供給出来ていると断言出来ます。
 そもそも絶版にならず、時間や送料が掛かっても、入手する手段は常にある。
 これは「同人としては」というくくりを抜きにしても、非常に重要な要素です。
 完売しても比較的短いスパンで増刷に踏み切れているのは、COMIC ZIN専売だからこそ、なのです。

 もちろん、不満がないわけではありません。

 特に代引きしか決済手段がない為手数料が余分に掛かるとか、送料が高いという事がネックになっている事は承知しております。
 クレジットカード決済実装や他の輸送手段採用なども、以前から要求・提案はしており、今後も継続して参ります。
 しかし、その点は先方の経営方針にも関わる事であり、一介の委託契約サークルである当方が一方的に要求を押し付けられるものではありません。
 採算(手間=工数も含みます)に合うか否かを判断するのはあくまで書店なのです。
 当然ながら書店側にも扱う本・サークルを選ぶ権利というものがあります。

 また、正論をもって権利を主張する事で、結果として自らの不利益を招く事もあります。

 例えば人気の高い自転車イベントのwebエントリにおいて、受付開始と同時に申し込みが殺到し、
繋がりにくくなる事はよくあります。
 そこでリロードを繰り返し、サーバに負担をかけて落としてしまうと更に無駄な時間が掛かる事になります。

   バン    はよ
バン(∩`・д・) バン  はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
 ̄ ̄\/___/
 ↑コレをやってしまうと、結果的に遅くなるわけです。
 COMIC ZINやロングライダースの為でなく、ご自身の利便性の為、おおらかにお待ちいただく事をお勧め致します。

昔の人は言いました。
「角を矯めて牛を殺す」。
牛の曲がった角を直そうとして、結果として牛自体を死なせてしまう、そういう故事です。

自転車のロングライドにも焦りは禁物です。
遥かなるゴールを仰ぎつつ、そこに至る過程をもロングライドの一環として
お楽しみいただければ幸いです。